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ベトナムの最近の投資状況

ベトナムの最近の投資状況

現在、非常に堅調な成長を続けているベトナム経済だが、その原動力となっているものは、ベトナム政府のFDI:Foreign Direct Investment 海外直接投資の推進です。

海外から見て、ベトナムの経済の最大の強み、魅力は、若い労働力です。ベトナムの人口は約1億人で、そのうちの5,500万人がいわゆる労働人口。年齢層も非常に若く、人口の平均年齢はわずか30歳です。この厚みのある若い人口構成が、FDIを引き寄せる原動力となっています。

FDIはここ数年間、2桁(パーセント)の伸びを記録し、若者の多くが農村部から都市部に移住し、FDI関連の外資企業で働くことことで、中間所得層を増やしました。このことが、GDPの70%以上を占める国内消費を押し上げる大きな要因となっています。更に2020年に国家資本投資経営公社(SCIC)は、保有する約80社の株の売却を発表しました。

筆者の客先である医薬品、医療機器、化粧品ビジネスの日系企業も国営会社の株を取得しオーナーになっている企業もおられます。国営企業に関わらず、売る側、買う側双方の希望価格の差、提供資料が少なくDD(due diligence)が難しく、買収後に訴訟問題に発展することもあるようです。

ベトナムの強みの項でも触れましたが、ベトナム人は基本的にまじめです。頑張ればよりよい収入、生活があると皆信じています。ベトナムに限らずどこの国でも同じと思いますが、彼らの文化と思想を理解し、何故、日本人がそうしてもらいたいのかを分かるように説明し納得してもらえば、必ず信頼度の高い仕事をして貰えると6年の駐在を通して感じています。