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フィリピンの建設基本情報

フィリピンの建設基本情報

フィリピンの人口、経済規模などの基礎情報、建設単価や建設市況などの建設情報をまとめました。

1. 基礎データ (世銀データベース)

1.1. 国土: 298,170 sq km (日本の79%)
1.2. 人口: 104,918,090 (2017 日本の83%)
1.3. 経済規模 GDP: 313.6 Billi $ (2017 日本の6.5%)
1.4. 経済規模 GDP 一人当: 2,989 $ (2017 日本の 8%)
1.5. 気候風土: 熱帯モンスーン気候・自然災害大(地震や台風は日本と同等)

フィリピンは7000以上の島からなり、100万人以上が話す主要な言語が10以上、全部で170以上と言われる多言語国家である。英語が共通言語として一般的に使用されている。8割以上がキリスト教徒。ビジネスのコミュニティーは現地、中国系、スペイン系に分けられるが、スペイン系は少なくなっている。

島国であること、地震、台風、火山など自然災害が多いことなど、日本との共通点が多い。食事は他の東南アジア国のようなスパイスや香草は比較的少なく、日本人にとって食べやすい。

2. 建設情報(現地提携コンサルからの聞き取り情報)

2.1. 工業生産額(建設投資含む) (NV.IND.TOTL.CD)

US$ 95,496 million (2017 日本の6.5%)
年成長率: 7.17%

2.2. 建設単価(マニラ)

建物の種類  単価(USD/m2)
住宅
 高層住宅 一般仕様 937 ~ 1,135
 高層住宅 高級仕様 1,265 ~ 2,107
事務所
 高層事務所 一般仕様 933 ~ 1,076
 高層事務所 高級仕様 1,264 ~ 1,390
ホテル
 高級ホテル 1,851 ~ 2,524
工場
 平屋 建築工事のみ 485 ~ 538
 一般の工場 設備電機含む 600 ~ 800
 高度な工場 設備電機含む 900 ~
病院
 民間病院 1,278 ~ 1,523

2.3. 建設関連市況

フィリピンの建設経済は活況を呈している。政府が住宅、運輸、エネルギー強化政策を推進していることや、力強い地域経済及び民間投資が貢献している。2018年統計値では、インフラ部門が最も強く、不動産、製造業、運輸、流通と続く。これにより、建設部門は10年以上活況を呈している。

旺盛な需要に対応するため、工期を短縮し、期限内に確実に引渡しをするための、各種施工技術や建材開発が進んでいる。断熱材一体型パネル、プレハブ工法、ユニット工法、モジュラー工法など、設計手法も含めて効率化が進んでいる。

2.4. 主な工業団地

Clark Freeport and Special Economic Zone (CFEZ)

CFEZ は二つの区域、 The Clark Freeport Zone (CFZ) と The Clark Special Economic (CSEZ) Zoneがある。CFZ内のClark Global City は次の新都心として注目されている。マニラ中心部から車で1時間弱の距離にあり、北フィリピンの中心都市として発展している。

Subic Bay Freeport Zone (SBFZ)

Subicと略称され、1992年に米軍施設跡地開発としては最初に開発された経済特区。マニラから西に110キロ、台風から守られた地形と港に恵まれている。フィリピン成長トライアングルの一つでもあり、中央ルソン開発計画の供給地として期待されている。

Cagayan Special Economic Zone (CEZA)

CEZAは政府系公社(GOCC)管轄下にあり、北ルソン島に位置する、54,118Haの特区。フィリピンでは最初にフィンテックを中心とした誘致活動をしている。 工業、商業、金融、観光等合法的な企業により自立した地域経済を目指している。

Aurora Pacific Economic Zone and Freeport (APECO)

APECOは2007年に設立。ルソン島の北東部に位置し、環境先進地域として開発されている。3つ星ホテルが建設中、2期は通信関連やアウトソーシング施設(BPO)等が計画されている。

2.5. 設計及び建設品質

フィリピンはアメリカ基準をベースに建築基準法などを整備している。主なものは、建築基準法 the National Building Code、構造基準National Structural Code、設備基準National Mechanical Code、フィリピン電気基準 Philippine Electrical code、消防基準National Fire Code等。また、米国基準のAHRAE, ASTM, UL, や TUV も一般的に使用されている。フィリピン環境建築基準the Philippine Green Building Codeは2015年に制定され、設計者や施工者は基本的にこの基準に従うことになっている。環境認証はフィリピン独自のBERDE (Building for Ecologically Responsible Design Excellence)もあるが、EDGE(オーストラリア)やLEED(米国)等の国際的環境認証を取得する方が多い。

また、ISO9000(品質管理)やISO14000(環境管理)等の国際的な認証制度も広く普及している。さらに、OHSAS18000(労働安全管理)も普及している。

建設産業が好調なこともあり、建材の調達管理が課題となっている。道路などのインフラ整備が遅れているのも影響しているため、政府はインフラ整備を重点的に行っている。フィリピンは台風季節があるので、建設工期計画はこの台風を十分に考慮する必要がある。

3. フィリピンの魅力

フィリピンの建設市場は力強く、減速する兆しが一切感じられないほどとなっている。人口増と共に経済が成長していて、日本の高度成長期のような活況となっている。過密となっている首都マニラから地方への分散投資も政府と民間とが共に積極的に展開し始めている。フィリピン中部や南部はまだほとんど開発されていないため、新たな手法により、豊かで快適な生活を実現できる開発が官民ともに可能であり、この成長はまだまだ続く。

4. 海外投資を支援する政府機関

Philippine Board of Investments (BOI)

Philippine Economic Zone Authority (PEZA)