トピック

ミャンマーの人口、経済規模などの基礎情報、建設単価や建設市況などの建設情報をまとめました。

1. 基礎データ （世銀データベース）

1.1. 国土：　653,080 sq km　（日本の179%）
1.2. 人口：　53,708,395　（2017　日本の42％）
1.3. 経済規模 GDP：　71.215 Billi $　（2017　日本の1％）
1.4. 経済規模 GDP 一人当：　1,326$　（2017　日本の3％）
1.5. 気候風土：　ミャンマーは熱帯性モンスーン気候帯に属しており、地震や台風などの自然災害は比較的少ない。

ミャンマーは9割が仏教徒の仏教国であり、日本の寺院との交流も多い。英国の植民地であったが、日本とは異なる大陸式の右側交通を採用している。食事は隣国バングラデシュやインド等のカレー文化ではなく、香辛料はあまり強くないが油が多いので、日本人は胃がもたれると言われている。日本と同様に家の中や事務所でも靴を脱ぐ習慣がある。

2. 建設情報（現地提携コンサルからの聞き取り情報）

2.1. 工業生産額（建設投資含む） (NV.IND.TOTL.CD)

US$22,996 million　（2017　日本の2％）
年成長率：　8.24% （2018）

2.2. 建設単価（ヤンゴン）

2.3. 建設関連市況

2016年にアウンサンスー・チー国家最高顧問が率いる新政権が発足した後、期待通りの経済成長とはなっていない。しかし、2018年8月に新会社法が施行するなど、着実に進歩しているという意見が多かった（2020年1月の現地調査時）。建設市況も、日系企業の大型プロジェクトが昨年2019年に複数着工する等、景気が上向いている。

2.4. 主な工業団地

• ミャンマーには60以上の工業団地がある。
• ティラワ工業団地　日本と共同開発による団地で日系企業が多い。
• ミンガラドン工業団地　1998年に日本と共同開設した国際水準の工業団地。
• ミョータ工業団地　マンダレー郊外の最大規模の工業団地。近年外資進出が活発。

詳細情報は、工業団地のページにご参照下さい。

2.5. 設計及び建設品質

設計及び工事共に現地の技術者はまだ少ない。一定程度の品質を求めるならばシンガポール、タイ等他国のミャンマー支店を活用する必要がある。

設計：ミャンマーでは大手組織設計事務所が数社ある程度（海外での設計経験ある代表者が多い）。建設会社には設計部門が置かれていないのが通例である。建築、構造、設備、積算を含めた総合的で組織的な設計は行われておらず、それぞれの専門設計事務所がプロジェクトごとに組織される。設計者による監理業務は行われないため、CM等を別途配置して第三者による工事品質を確保するケースが多い。

建設：ローカル建設会社では詳細図や施工図を作成しない場合もあり、設備等との納まりが設計の段階でできてないことが多い。日系の設計事務所が入ることで改善の余地がある。

ローカル建設会社の中での現場管理の品質差が大きくなっており、建設会社選びの重要なポイントとなっている。

3. ミャンマーの魅力

ミャンマーは中国、インド、タイと接している事から、地政学的に有利と言われている。他方、近年中国のミャンマー進出は大きく、マンダレー以北は中国資本が寡占状態となっている。そのため、日本政府が外交的にヤンゴン周辺に積極的に支援している。

ミャンマーは他の東南アジア諸国と比較した場合、人件費が安く、平均年齢が若く人口が増加している。特に都市部への人口流入と都市基盤の発展が著しく、経済成長のポテンシャルが高い。そのため、建設関連の日本企業数は約120社もあり、アジアでは最も多いと言われている。従って、アジア他国のように、一部のゼネコンによる寡占状況ではなく、各プロジェクトで適正な工事入札が期待できる。景気は緩やかであるが、着実に成長している所がミャンマーの魅力といえる。

4. 海外投資を支援する政府機関

ミャンマー投資委員会（Myanmar Investment Commissio: MIC）
投資企業管理局（Directorate of Investment and Company Administration: DICA）