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シンガポールの建設基本情報

シンガポールの建設基本情報

シンガポールの人口、経済規模などの基礎情報、建設単価や建設市況などの建設情報をまとめました。

1. 基礎データ (世銀データベース)

1.1. 国土: 709 sq km (日本の東京都区部面積の1.13倍)
1.2. 人口: 5,638,676 (2018 日本の東京都区部人口の58%)
1.3. 経済規模 GDP: 364 Billi $ (2018 日本の7%)
1.4. 経済規模 GDP 一人当: 64,581 $ (2018 日本の157%)
1.5. 気候風土: 熱帯雨林地方・自然災害小(地震や台風は少ない)

シンガポールは多民族都市国家であり、開放経済政策をとる政府は安定している。地震や台風などの自然災害も少なく、温暖な気候で過ごしやすい。近年の環境変化によりインドネシアで干ばつとなると、森林火災や火山などの煙害が唯一の自然災害となっている。

ビジネス及び日常生活では英語がほぼ問題なく使える。所得水準は日本の約1.5倍、世界最高水準であり、物価は安くない。2014年からスマートネーションを推進しており、政府機関もデジタル化が普及している。

2. 建設情報(現地提携コンサルからの聞き取り情報)

2.1. 工業生産額(建設投資含む) (world bank data base NV.IND.TOTL.CD)

US$91,774 million (2018 日本の5.0%)
年成長率: 4.90%

2.2. 建設単価

建物の種類  単価(USD/m2)
住宅
 高層住宅 一般仕様 1,305 ~ 1,485
 高層住宅 高級仕様 2,030 ~ 3,045
事務所
 高層事務所 一般仕様 1,705 ~ 1.920
 高層事務所 高級仕様 1,920 ~ 2,030
ホテル
 高級ホテル 2,755 ~ 3,115
工場
 平屋 建築工事のみ 725 ~ 930
 一般の工場 設備電機含む 900 ~ 1,200
 高度な工場 設備電機含む 1,400 ~
病院
 民間病院 2,755 ~ 2,900

2.3. 建設許可手続き

世界に先駆けて図面を含む電子申請システムを採用している。建築基準法、消防法、その他環境審査関連の申請期間を考慮してプロジェクトを進める必要がある。避難要求などに日本より厳しい規定もあるので設計には注意したい。

2.4. 建設関連市況

この数年建設投資は冷え込んでいる。民間の開発は少なく、公共投資が僅かにある程度。しかし、シンガポールの建設関連企業はグローバルに活動しているところが多く、企業財務はそれほど悪化していない。

2.5. 主な工業団地動向

シンガポールは狭い国土の中に多くの工業団地、ビジネスパーク、R&Dハブを有する。ライフサイエンス系は南部のバイオポリス、西部のトゥアス・バイオメディカルパークTBP、メドテック・ハブなど。

2.6. 設計及び建設品質

シンガポールで登録されている建築設計事務所の数は約600社と多い。2016年から設計業務にISOによる品質管理の導入を試みているが、設計業務に馴染まないという結果が多い。シンガポール建築家協会は設計業務の標準業務工程を同時期から順次作成し、設計品質の確保に努めている。

また、建築の許可申請は三次元設計BIMを世界に先駆けて採用したが、面積計算など一部の活用となっている。シンガポール国内は各種規制が多く、建築許可申請にも、その他の多くの許認可手続きが必要となる。

3. シンガポールの魅力

世界銀行グループは2019年10月、「ビジネス環境の現状2020 (Doing Business 2020)」を発表した。このレポートでは、世界の約190カ国について、ビジネス活動における制度的環境を比較評価し、各国のビジネスのし易さをランキング化したもので、事業設立の容易性、資金調達環境、契約執行状況、建設許可取得など10分野にわたって各国を比較評価している。今回のレポートで、シンガポールは4年連続で第2位にランクインし、ビジネス環境の健全性と安定性は世界でも突出している。(1位:ニュージーランド、3位:香港、4位:デンマーク、5位:韓国、日本は29位)。特に、無駄のない効率的で公平な仕組み作りとその維持改善は高く評価されている。

シンガポールには既に多くの日系建設会社や設備会社等が進出しており、シンガポール国内の重要な建造物や公共工事において多くの実績を残してきている。中国や韓国等、国外事業者との受注獲得競争が激化しているが、日系企業に対する信頼性は根強く、その基盤を武器に一層活動の場を広げられるチャンスは大きい。

4. 海外投資を支援する政府機関

Economic Development Board (EDB)