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シンガポールの許認可関連

シンガポールの許認可関連

シンガポールの許認可関連

シンガポールでの建設許認可関連は下記のような状況となっている。
設計は設計事務所に依頼するが、依頼先は有資格者 QP (Qualified Person)と呼称され、法規通りに設計する責任者となる。このQPとは別に構造設計内容を確認する第三者 Accredited checker (AC) も雇用しなければならない。この制度は1989年に採用され、現在定着している。ACは建設局 Building & Construction Authority BCAが認証した有資格者であり、発注主がQPとは別に契約しなければならない。ACの主な業務は構造設計を精査することで、最終的な許認可書類はBCAの構造部局が発行する。

また、着工すると、常駐監理者 Resident Technical Officer RTO もQPとは別に雇用しなければならない。RTOはBCAと技術者協会が認証し登録している有資格者である。RTOの業務は、許可された設計内容に基づき施工が行われているのかの確認となる。許可内容と異なる工事となっている場合には、発注者ではなくQPに報告する事が基本となっている。つまり、RTOは現場の状況に応じた設計変更はせず、設計対応はQPとなる。RTOの給料はそれほど高くなく、月額でSGD5,000~7,000程度で契約できる。但し、工事期間全期間の契約が必要となる。BCAは小規模工事においても常駐に近い監理(immediate/periodic supervision)を推奨している。このimmediateとは施工後直ちにと解釈できるので、常駐でなければ対応できない。本来RTOは発注主が個別に雇用すべきものである。しかし発注主にとって多数の契約や支払いが煩雑になるので、施工会社の工事費の中にRTO費用を含むことも一般的に行われている。その場合でも、RTOは支払い主である施工社に報告するのではなく、QPを介して発注主に報告する事になる。

竣工検査は 登録検査官 Registered Inspector RI が行う。1993年消防法 Fire Safety Regulationsにより導入され、建築系 RI (A) と 設備系 RI(MEP)の2種類がある。RI資格を得るには有資格者として10年以上の経験が必要とされている。1回の検査料はSGD1,500/1人RI、これは比較的小規模な工事の場合となる。

雇用体制
 

実際の許認可は、下記関連部局からの取得を想定している。

都市開発局 URA Urban Redevelopment Authority 都市計画法関連
水道局 PUB Public Utility Board 上下水関連
環境局 ENV Ministry of Environment  労働安全及び公害関連
防衛局 DSTA Defense Science and Technology Agency  航空法関連(高さ制限)
国立公園局 Npark National Parks Board 緑地法関連
交通局   LTA Land Transport Authority 道路法関連

シンガポールでは電子申請が進んでおり、申請のための登録はオンラインとなっており、手数料はクレジットカードなどの電子決済が基本となっている。

申請から許可までの期間はプロジェクトによるが、4-8週間程度となっている。上記各局は同時申請が可能なので、全体の承認期間も8-10週間程度となる。最終承認はURAから文書で承認され, WP Written Permissionと呼称されている。
このWPを取得後、建築許可を取得していく。上記関連部局と、下記2か所からの建築許可が必要となる。

建設局 BCA Building & Construction Authority  建築法関連
公共防衛隊 SCDF Singapore Civil Defense Force  消防法関連

着工前に許可が必要な部局もあるが、殆どの許可は着工と並行して行える。建築許可も4-8週間程度と言われているので、一般的には準備工事及び土工事中に建築許可の取得となる。
建物完成後は、仮使用許可TOP Temporary Occupation Permitを取得し、最終的には完工証明CSC Certificate of Statutory Completion により、建物を使用できるようになる。
これらの完了証明の発行期間は2-8週間となる。
以上、シンガポールの許認可はQPから始まり多くの略語を覚える必要がある。

申請フロー図

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