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ジョホール・シンガポール経済特区に関するシンガポールとマレーシアの協定

ジョホール・シンガポール経済特区に関する
シンガポールとマレーシアの協定

シンガポールとマレーシアは2025年1月7日、第11回マレーシア・シンガポール首脳会議において、ジョホール・シンガポール経済特区(JS-SEZ)に関する協定を締結した。同協定は、ガン・キム・ヨン副首相兼通商産業大臣とラフィジ・ラムリ・マレーシア経済大臣によって署名された。マレーシアのダトー・セリ・アンワル・イブラヒム首相とローレンス・ウォン首相が立会った。
JS-SEZ協定は、(a)シンガポールとジョホール州間の国境を越えたモノの流れを改善すること、(b)人の移動をより自由にすること、(c)地域内のビジネス・エコシステムを強化することで、ジョホール州とシンガポールが共にグローバルな投資競争に打ち勝つための価値提案を強化することを目的とし、シンガポールに拠点を置く企業は、シンガポールとジョホールが提供する相互補完的な強みを活用し、海外での事業展開や事業提携を行うことで、このようなモノとヒトの接続性強化の恩恵を受けることができるとなっている。

協定の主な内容

JS-SEZの実現に向けて、ビジネスからのフィードバックに基づくいくつかの初期イニシアティブを開始した。これらには以下が含まれる:

  1. シンガポールのマレーシアとの陸上検問所でのパスポート不要のQRコード通関。2024年3月の施行以来、混雑が緩和され、コーズウェイの交通の流れも緩和されている。
  2. マレーシアはインベスト・マレーシア・ファシリテーション・センター・ジョホール(IMFC-J)を設立し、JS-SEZへの設立や進出を検討している企業のプロセスを合理化・迅速化するワンストップ・ショップを設置する。
  3. 産業界の需要を満たすための技術・職業教育訓練(TVET)イニシアティブにおける協力強化のためのパートナーシップを締結する。例として、シンガポール・ポリテクニックとマレーシア製造業連盟(FMM)のMOU、シンガポールのITE教育サービス(ITEES)とジョホール州技能開発センター(JSDC)のMOU、また、共和国ポリテクニックとジョホール州人材開発評議会(JTDC)との間の人材開発に関する協力文書の調印などがある。
  4. 陸上複合一貫輸送のための税関手続きの合理化。2025年1月1日以降、陸上複合一貫輸送の場合、貿易業者はシンガポール税関に1つの積替許可証を申請するだけで済む。

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