シーエムプラス田山が工業団地の生の姿をお伝えする「探訪記」
双日が開発する「Long Duc 3工業団地」が、土地予約契約を開始
その強み・魅力をさぐる
ベトナム南部では、行政再編により誕生した新・ドンナイ市が、ホーチミン市に次ぐ新たな産業・物流拠点として注目を集めています。2026年12月の開港を目指すロンタイン新国際空港を核に、ドンナイ市と南部最大級の深海港であるカイメップ港を結ぶビエンホア-ブンタウ高速道路や、ホーチミン市西部のタイニン省とドンナイ市を結ぶベンルック-ロンタイン高速道路など、広域交通インフラの整備も着実に進められています。
そのドンナイ市の新たな工業開発を担うLong Duc 3 工業団地は、Long Duc 1工業団地で開発・運営の実績を積み重ねてきた双日が手掛ける新規工業団地です。魅力的な立地による物流利便性、安心の日本企業による開発・運営、日本人スタッフによるきめ細かなサポート体制の他、高付加価値製造業の集積を見据えた、再生可能エネルギーの活用等脱炭素対応を推進する、次世代型工業団地として、注目されています。
シーエムプラスは、双日が開発する別工業団地を通して、海外進出企業への支援を通じて交流を重ねてきました。本記事では、Long Duc 3工業団地の営業担当者への取材内容も交えながら、ロンタイン新国際空港をはじめとする主要交通インフラの整備状況を踏まえ、Long Duc 3工業団地が日本企業から注目される理由を、立地条件、実績、インフラ、そして操業後まで見据えたサポート体制の観点からご紹介します。
Long Duc 3工業団地の5つの強み ・ 魅力
① 製造業を支える魅力的なロケーション
Long Duc 3工業団地の利便性を約束する、主要交通インフラプロジェクト

- ビエンホア-ブンタウ高速道路の完成により、Long Duc 3 工業団地からカイメップ深水港への輸送では、慢性的な渋滞が発生している国道51号線への依存が低減され、物流時間の短縮が期待されます。ロンタインインターチェンジのランプが開通したことで、国道51号線にアクセスすれば、直接ビエンホア–ブンタウ高速道路に入ることが可能になりました。
- ベンルック-ロンタイン高速道路の全線開通により、Long Duc 3工業団地からホーチミン市を経由することなくタイニン省、さらにはメコンデルタ方面へのアクセスが可能となり、南部広域物流ネットワークの利便性が大きく向上します。
- ホーチミン環状3号線の整備により、ホーチミン市北部(旧ビンズン省)方面との広域道路ネットワークとの接続性が強化され、旧ビンズン省に集積する工業団地入居企業へのアクセスも容易になります。
- ロンタイン新国際空港の開港により、国際航空貨物や海外出張などにおける利便性の向上が期待されます。
これらの交通インフラが完成し、一体となって機能することで、Long Duc 3工業団地は、周辺の港湾や空港、そして高速道路網へスムーズにつながる「ベトナム南部でも屈指の物流拠点」として、その強みが一層高まると期待されます。輸送コストの削減やリードタイムの短縮といった、日々の操業に直結する確かなメリットが生まれ、製造の強固な足がかりになるはずです。
Long Duc 工業団地とLong Duc 3 工業団地の位置関係

Long Duc 3工業団地は、Long Duc 工業団地から現状約3.5km、将来道路の整備により約3.0km南下した地点に立地します。国道51号線へのアクセス道路の建設も計画されており、完成により、ホーチミン-ロンタイン-ザウザイ高速道路まで約4.5kmでアクセス可能となります。
② 安心を与える高台の立地と締まった地盤
Long Duc3工業団地は全体が海抜約10~30mの比較的高いエリアに位置しています。 インフラ設計にあたっては、周辺河川の過去の最大水位データを確認し、その結果を踏まえて、雨水排水設備や調整池などの排水インフラが計画・整備されています。また、工業団地内17地点でのボーリング調査の結果、締まった砂層や硬質粘土層が広く確認されており、「非常に締まった地盤」との強度が確認されています。
最大規模の台風による水位高にみる地域特性
ベトナム建設省が発行する「建設のための自然物理および気候データに関する国家技術規制(QCVN 02:2022/BXD)」に掲載されている「最大規模台風による水位分布図」によれば、Long Duc 3工業団地が立地するドンナイ省(現ドンナイ市)は V-1グループ に区分されています。
同区分では、過去最大級の台風を想定した最高水位は約+1.2m、予測最高水位は+2.0mとされており、ベトナム全土の中でも相対的に高潮・浸水リスクが低い地域に位置付けられています。

ロンタイン地区ハザードマップ
ロンタイン地区のハザードマップにおいても、Long Duc 3工業団地は洪水リスクが比較的低いエリアとして示されています。

資料提供:Sojitz Infrastructure Vietnam Co., Ltd.
工業団地に最も近い国道51号線のクアン・トゥ橋(Quan Thu Bridge)付近では、1999年の豪雨により河川水位が約5.3mまで上昇した記録がありますが、この水位はLong Duc 3工業団地南端の最も低い地点と比較しても約5m低い水準となります。
③ ASEANで培われた工業団地開発・運営の実績
Long Duc 3工業団地を開発・運営する双日は、30年以上にわたりASEAN 4カ国(ベトナム、インドネシア、フィリピン、タイ)の12拠点において、工業用地の開発から販売、運営までを一貫して手掛けてきました。主なプロジェクトとして、インドネシアのGreenland International Industrial Center /GIIC(約2,200ha)、ベトナムのLong Duc 工業団地(約270ha)やLOTECO工業団地(約100ha)が挙げられます。販売代理案件を含めたネットワークは総面積約4,800haに及び、これまで300社を超える企業の海外進出と安定操業を強力にバックアップしてきました。
ベトナムにおいては、海外直接投資(FDI)が本格化した1990年代半ばという極めて早い段階から、ドンナイ省(現ドンナイ市)を中心に開発に着手しています。また、ドンナイ市にとどまらず、Phu An Thanh工業団地(南部現タイニン省)、Taseco Dong Van 3工業団地(北部現ニンビン省)など、南北の主要産業集積地において日本窓口として工業団地販売代理事業を展開しています。
商業や住宅開発とは性質の異なる「工業団地開発」において、双日にはベトナム特有の規制や慣習、地方政府との関係構築、そして日々の維持管理に関する30年以上の実践的なノウハウがあります。
こうした言語化や数値化が難しい領域での確かな実績は、近年参入した新規デベロッパーには真似できない大きな強みかと思います。

資料提供:Sojitz Infrastructure Vietnam Co., Ltd.
④ 安心のインフラ・ユーティリティ
電力供給と次世代エネルギー(脱炭素への取り組み)
- 安定した電力網の構築: ベトナム電力公社(EVN)から高圧電力を引き込み、団地内で降圧してテナント各社へ安定供給するシステムを構築しています。24時間365日体制の管理・メンテナンスが行われます。
- 屋根置き太陽光発電: 双日グループである太陽光事業会社を通じて、各工場の屋根への太陽光パネルの設置・運営サービスを提供します。
- エネルギー管理システム(EMS): 太陽光発電やエネルギー管理システムを組み合わせることで、地域内での余剰電力を有効活用する地産地消の仕組みを計画しています。
- 外部再生可能エネルギーの調達(DPPA): 団地外の再エネ発電所から電力を調達できる直接電力購買契約(DPPA)制度の活用を視野に入れ、団地全体の再エネ比率を高める方針です。
給水・排水処理
- 上水供給システム: 水道公社等からの引き込みにより、製造業の操業に十分な供給能力を持った安全な水を各テナントへ安定的に供給します。
- 集中排水処理設備: 環境規制に厳格に対応するため、各工場から出る汚水を一括で集めて処理する集中排水処理プラントが整備されます。
ガス供給
- 天然ガス供給: 双日グループがベトナムで先駆けて展開してきたガス集中供給システムを導入。環境負荷の低い天然ガスを団地内のパイプライン等を通じて各工場に直接供給する計画です。
通信
- 高速通信ネットワーク:光ファイバー網を団地内に敷設し、高度なICT環境をサポートします。
⑤ 日本企業に寄り添うサポート体制
Long Duc 3工業団地の営業ご担当者にヒアリングさせていただいた点を以下ご紹介いたします。
- 検討段階:日本と現地の“ハイブリッド窓口”で不安を解消
- 双日の日本側からもサポート: 用地検討段階から、双日の専門チーム(産業インフラ開発課)が窓口となり、初期相談や情報提供を行っています。日本のビジネス習慣や決裁プロセスを理解した日本人スタッフが応対するため、ストレスフリーな相談が期待できます。
- 強固な現地ネットワークによる情報提供: 外資規制や投資環境等に関するリアルな情報は、長年ベトナムで実績ある現地サイドで情報収集、提供可能です。
- 現地法人設立サポート:煩雑な行政手続きを完全バックアップ
- IRC・ERCの書類作成から代理申請まで一気通貫: ベトナムでの会社設立に不可欠な「投資登録証明書(IRC)」や「企業登録証明書(ERC)」の取得手続きをフルサポート。日本側で必要になる書類準備は双日の日本側の担当者が、書類作成から当局への代理申請までは、現地の専門チームが担います。
- 地方政府との強いパイプでスムーズな認可: Long Duc 3工業団地はドンナイ市の「優先プロジェクト」に指定されており、また長い実績から地方政府との強固な連携体制があります。これにより、行政手続きや許認可が円滑かつ迅速に進む環境が整っています。
- 操業後のサポート:安心の「カスタマーケア」とコミュニティ
- 日本人によるカスタマーサポート: 入居企業様の日常的な「お世話係(カスタマーサポート)」として日本人スタッフが現地に常駐しています。日々の困りごとなどを日本語で気軽に相談できる環境は、駐在員の方々にとって大きな支えとなります。


- 「日系情報交換会」で横の繋がりを構築: 団地内、あるいは双日グループの工業団地ネットワークを活かした「日系企業同士の情報交換会」が定期的に開催されています。
- テナント様が利用できる「セミナー会場」等の完備: Long Duc 工業団地の管理棟には、最新の設備を備えた大会議室が用意されています。自社工場内に広いスペースを確保しなくても、現地法人の周年イベントや周辺諸国の幹部会、集団研修などに利用可能です。

Long Duc 3工業団地の入居企業も利用可能なLong Duc工業団地 大セミナールーム
- 日本人によるカスタマーサポート: 入居企業様の日常的な「お世話係(カスタマーサポート)」として日本人スタッフが現地に常駐しています。日々の困りごとなどを日本語で気軽に相談できる環境は、駐在員の方々にとって大きな支えとなります。
まとめ
以上、Long Duc 3工業団地の強みと特徴をご紹介しました。現在、第1期エリアでは土地予約契約が進められており、土地引渡しは2027年2月を予定しています。工業団地の選定は、立地条件や交通アクセスだけでなく、開発・運営体制や将来性まで含めて総合的に判断することが重要です。最新の現地投資環境や、工業団地視察のアテンド等のご相談は、お気軽にシーエムプラスまでお問合せください。



工業団地の基本情報およびインフラ情報については、デベロッパーからの提供資料・ヒアリング内容および公開情報をもとに作成しています。 評価・考察については、シーエムプラス独自の見解によるものです。